ミャンマーにシットゥインという独自の将棋(チェス)があります。シットゥインは、元々競技人口は多くはなく、ミャンマーではその存在はあまり知られておりません。シットゥインそのものを全く知らない人も少なくないようです。駒は手彫りの木製で価格は給料1ヶ月分位と高価というところがひとつの要因と思われます。シットゥインは、ヨーロッパのチェスのように、コマを形で表現します。指し方は、タイの将棋マックルックとよく似ていますが、初期配置の方法が個性的です。
平成10年(1998)10月19日に見学したチェスとシットゥインの大会は、大変のんびりしていて、1日1局しか指しません。持時間は対局時計のない所で4時間、時計のある所は2時間ずつ持ちます。そして、なんと一週間かけて行われます。ゆっくりと時間の流れる国であることを改めて感じさせます。コマの形態は様々で、作る人の個性が強く反映されており駒を見て回るだけでも、とても興味深く感じました。
当時は、競技人口1,000人を切っているとの事でしたが、1998年以降は訪緬していないので、よくは分りません。シットゥインは、ミャンマーの雰囲気がよく出ている木彫りの駒と希少性、独特のルールが魅力の将棋です。現地語の専門書も数点出版されています。希少性が高く、日本で専門書がないこともあり、平成16年(2004)個人出版しました。
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